若者の献血離れ深刻っていうけど、、、

若者の献血離れが深刻 10年前の4割に減…原因も対策も分からず

元、中の人として、既に「元」だから、色々と言いたい事はあるんですが、あまりまとめる余力が無いのでそのうち機会があれば。


日赤は組織として金銭を稼ぐ動機っていうのがあんまりないんですよ。そもそもが非営利組織なので。

例えば血液製剤の薬価が、各種機材、施設、人員、試薬..のコストを差し引いてすら儲かるような価格になったとしても、それで誰かの給料が上がったり組織が拡大されたりするわけでもありません。(それが良くも悪くも組織の文化に影響を与えてる側面もあったりするんですが)

私が居た頃も、そして恐らく今も血液事業部門は赤字なので経営努力はそれなりにしていて、日本で流行の非正規雇用も各所でフル活用しています。血液事業に関する直接の競合がいないのと、非営利企業なので、文化的に保守過ぎるとかそういう部分はありますけどね。

献血の対価を充実させればいい、というのは中の人でも外の人でも誰でも思いつく事なのですが、各種血液製剤の主な原料となる血液は、金銭(+金銭と交換可能なもの)を対価に得る事が法律上禁じられています。(なぜそうなったか気になる方は「ライシャワー事件」あたりでぐぐってみてください)

血液不足が原因で人が死んだ的な事態にまで発展して、世論が盛り上がれば法律自体を見直す議論も行われるのでしょうが、幸いまだそういったレベルまでは落ち込んでいないようです。

結局の所、医療のインフラを不特定多数の善意に依存せざる得ない状況というのは、色々と問題があるので、個人的にはさっさと非ヒト由来の人工赤血球その他が実用化されるよう願っています。或いは血液事業の市場開放的な事も有りかもしれません。現在の費用対効果の側面で見合わないほどの検査水準が多少下がっても、マクロ視点で見ればそれほど社会的な影響は無さそうな気もしますし。

そうなれば今の形態での血液事業は必要なくなりますが、多くの人は火事が起こらない事を喜ぶ消防士の顔で、血液事業から去っていくと思いますよ。

こういう風潮を見ると、日赤はもう少しブランディングにお金をかけるべきなんじゃないかとも思うんですが、非営利組織なのでそれはそれで別にどうでもいいのかもしれません。
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